派遣社員として働く事務職などよりも、給与・待遇面ではタクシー会社の方が優れているという話がよく聞かれます。果たして、それは本当なのでしょうか。実際にタクシー乗務員として活躍している女性の声などをふまえながら、その実態についてご紹介していきます。
タクシー乗務員って具体的にはどんな仕事?
タクシー乗務員の仕事は、一言で表せば「お客様を安全に目的地まで送り届ける」ことです。お客様を見つける方法はさまざまで、街を走ってタクシーを探しているお客様に利用してもらう流しという方法や、駅のタクシー乗り場などでお客様に利用してもらう方法。また、ホテルやショッピングモールなどでお客様に利用してもらう方法などがあります。
最近はインバウンドによる外国人観光客の増加などで、タクシーの需要が高まってきました。そのため、お客様を目的地まで送り届けるという業務以外に、観光スポットを案内して回る業務も増加しています。海外のお客様を案内するためには、英語の習得なども欠かせません。多くのタクシー会社で英会話などの研修制度が用意され、いつでもスキルアップできるフォローアップ体制が充実しています。
多くのタクシー会社では、タクシー乗務員としてデビューするまでに1カ月ほどの研修期間を設けています。研修期間には二種免許の取得や地理試験のための講習、接客やマナーなどの講習が行われ、研修期間中の給与はタクシー会社から支給されることがほとんどでしょう。また、二種免許の取得費用などもタクシー会社が負担してくれます。
タクシーの勤務体系、昼に働く昼日勤と夜間働く夜日勤、さらに1勤務で昼日勤と夜日勤をこなし、翌日に休みをとる隔勤という勤務もあります。お子さんのいる女性には、昼日勤がおすすめです。朝の9時頃からタクシーに乗務して、16時頃に帰宅する主婦のタクシー乗務員もいます。
ほかの派遣事務職などと比べて待遇はどうなの?
女性の場合、タクシー乗務員と派遣事務職などで働くのとでは、比較してどちらの待遇が良いのでしょうか。タクシー会社によっては入社後の一定期間、給与保証制度が設けられている場合があります。例えば乗務員未経験者に対して乗務開始後12ヶ月間毎月30万円以上の給与が保証されるようなタクシー会社もあり、そのような会社を選べば、給与保証期間中にタクシー乗務員として必要な運転技術や営業の仕方などを覚えることができます。給与保証の期間を過ぎれば自分の力で稼いでいく必要がありますが、それでも基本給与は保証されるので心配はいりません。頑張った分だけ稼ぎが増えるので、モチベーションも上がるでしょう。
待遇面では、ほとんどのタクシー会社で女性が働きやすいように環境面での配慮が行き届いています。最近は女性専用の更衣室や休憩室、パウダールームなどを設けており、保育園と提携しているタクシー会社も増えてきました。また、勤務時間なども子供のいる主婦が働きやすいように設定しています。
近年、今まで男性の仕事だと思われてきたタクシーの現場に女性乗務員が必要とされるようになってきています。女性乗務員は細やかな気配りができるので、女性客だけでなく男性客にも評判です。都心ではこれからもインバウンドによる海外からの観光客が増加すると見込まれており、多くのタクシー会社で女性乗務員が求められています。
実際にタクシードライバーとして働いている女性の声
・都心にあるタクシー会社でドライバーとして働くNさんの声
私自身が女性なので、子供連れのお母さんなどには丁寧に対応するようにしています。幅広い年代のお客様から、自然な気配りに安心感が得られると好評をいただいております。人々の移動手段としてお役に立てていることが実感できる仕事です。まだまだ女性が少ない環境だからこそ、大事にされて重宝されているのかもしれません。タクシー乗務員は、女性にとって働きやすい仕事だと思っています。収入の面でも頑張った分だけ反映されるので、モチベーションに繋がります。また、正社員として自立した生活ができているということも大きな魅力です。
・都心にあるタクシー会社で働くTさんの声
私の場合はまだ子供が幼いので、朝の8時に保育所に預けてからタクシーに乗務しています。勤務時間は9時から夕方の16時頃まで。17時に子供を保育園に迎えに行って帰宅する毎日です。会社側が勤務時間などに配慮してくれるので、とても働きやすく感謝しています。
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